2009年の話題なのでデジタルの世界では旧聞に属するが、世界初の男性誌ともいわれるアメリカのカルチャー誌、Esquireマガジンがミーガン・フォックスを特集した際に、その撮影にはREDが使われていた。
4Kというのは水平方向に4096ピクセルの画素があることから由来する言葉だが、比率の違いがあるとはいえデジタルカメラで言うと長辺方向は12メガピクセルに相当する(正確には動画のデジタルシネマ4Kが4,096 × 2,304 なのでトータルは8.8メガ相当)。
一世代前のニコンのフラッグシップ機D3が12メガピクセルで、印刷解像度の公式(印刷線数×2=必要な解像度)でいえば12メガピクセルはいわゆるA4サイズの雑誌の1ページ分のデータはカバーしている訳だが、実際にEsquire誌は表紙もRedで撮影したものをつかっていたし、特集内も同様だった(ちなみに日本の雑誌印刷は175線が一般的だが、アメリカの印刷は150線が標準)。
出版当時に確認したが(今は手元にない。すみません)、単ページはまったく違和感はなかった。さすがに2ページ見開きで使っていたものには、かなり補完拡大する必要があるからか、淡いグラデーション部分にはトーンジャンプが見られたが、一般の人ははあまり気にならないレベルだったかもしれない。
つまり4kカメラで撮影したデータはどのコマを取り出しても雑誌印刷でも使えることになる。モデルのカタログ撮影などは縦に設置して動画で撮れば、効率よく撮影できるかもしれない。
Gopro Hero3が4kを搭載しているように、4k動画のカメラはどんどん出て来るだろう。普及価格帯で出たときにどんなワークフローが可能になるか注視していきたいと思う。