キヤノンが開発を発表したSPADセンサーの性能がこれまでの常識を覆すようなスペックです。
露光時間が最短で3.8ナノ秒(1ナノ秒は10億分の1秒)、1bitの出力では最大24,000fpsというタイプミスではないかと疑ってしまうようなスペックです。
この新しいSPADセンサーでは光の軌跡が撮影できています。
SPADは単一光子アバランシェダイオード(Single-Photon Avalanche Diode)の頭文字からくる名称で、デジタルカメラで一般的なCMOSなどのセンサーがシャッタースピードなどを調整して、光(光子:フォトン)を一定量貯めたものを処理するのに対して、SPADセンサーでは光子の一つ一つを数えるというもの。これにより驚異的な感度とフレームレートを実現しています。
これまでは処理速度と高画素化がボトルネックとなっていたSPADセンサーですが、今回キヤノンが発表したSPADセンサーは100万画素を実現しています。
LiDARなど測距などにも利用されるSPADセンサーですが、LiDAR搭載のスマホのカメラではボケ味の後処理などが可能になっているように、このSPADセンサーで奥行き情報を認識できる3次元カメラが画期的な性能を得たことで、今後どのような製品が出て来るのか興味深いところです。
詳しくはキヤノン公式サイトへ。