ハリウッドでは昨今のデジタルプロセスのワークフローで、映像の雰囲気を作り出すカラーコレクションの技が急速に失われているという。作業の多くがプリセットで済ませてしまえるから、具体的にどう処理をすれば、どうなるかが知識としてつかないのかもしれない。
Dale Grahn氏はスピルバーグ監督作品をはじめ、数百の著名な映画のカラー調整を手がけたその世界のハリウッドの第一人者だ。その彼の技術を伝承するべく、インタラクティブに学べるiPad用のアプリが登場した。
アプリの構成はシンプルで、初心者、中級、エキスパートのスキルのレベルを選び、見本のカラーにどこまで近づけることができるかをテストするというもの。調整する範囲を全体、ハイライト、中間調、シャドウから選び、RGBの数値と彩度、濃度の5つの設定を変えるだけである。
しかしフルカラーの世界は24ビットで1600万色以上ある。雰囲気や印象はカラー調整次第だ。ハリウッド映画の第一線の技はどうやっていたのかが、手軽に学べるので使ってみて損はないだろう。
オフィシャルサイトはこちら、Dale Grahn Color