以下は個人的な感覚の雑記なので恐縮ですが、動画と写真の違いを感じることのひとつに構図の在り方があります。
動画ではシーンの中でカメラをパンしたりすることで時間と空間を表現する場合、一つの絵として見た場合には、パンの途中の映像は構図がかならずしも重要視されないことがあるように思います。私自身は元々が写真や絵画系の人間なので、このカメラの移動による動きの表現が難しく感じることもあり、絵コンテ段階ではそういう間のカットを考慮しきれていないと感じることがあるのです。これは私自身の不勉強な部分なのですが、そういう意味でも上記の動画の手法は興味深く感じました。
非常に絵画的な構図で映像を作るセルゲイ・パラジャーノフのような人もいますが、最近はGifアニメーションを利用して独特の時間の表現をした写真などもあってデジタルならではの新しい表現の可能性を感じます。
セルゲイ・パラジャーノフの映画、Sayat Novaの一部
以下のGIF写真はニューヨークのジャミー・ベックとケビン・バーグによるAnn Street Studioの作品「Cinemagraphs」より。